「これまでの風景 あたらしい風景」
ゆっくりとここへ向かってきた、数か月。
おわってみると、もう私たちの夏がおわったような気持ちさえした。
何を書こうか、どう読もうか、あんなにも悩んでいたのに
気づいたら、もう中華料理の円卓の夜のことしか覚えていないような。
コバトさんが一緒に読みたいと言ってくれて、本番の前に少しだけ練習をした。
一年ぶりに、三人で読む。
コバトさんが一人で読んで、わたしときょうちゃんが息を合わせて
それから三人で声をそろえる。
なつかしい響きの中で、たまらず胸がぎゅーっとなった。
夏はわたしにとって、特別だ。
だって、ななつきぐもがはじまった季節。この4年、いろんなことがあったんだもの。
どんどん形は変わってゆくけれど、やっぱり進化でありたいと思う。
きょうちゃんと二人でここを目指してきて
アンコールのあと、結局三人でありがとうございました、と頭を下げだりしていて
なんじゃそりゃ、とも思うけれど、もう呆れるくらい、ななつきぐもは可笑しい。
思い出すだけでも、一人笑ってしまうよ。
夏に恋する。
あたらしい夏がやってくるたびに。
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